無機生物圏地球化学

無機生物圏に地球化学の研究対象の概観(画像をクリックで画像のみを表示)

研究分野の概要

名称 無機生物圏地球化学
教員 教授 赤木 右
准教授 石橋 純一郎
研究内容 地球における元素の移動、濃集の地球化学、および、その過程への生物活動の関与
キーワード 生物,風化,二酸化炭素,海水,熱水,地下水,環境変動,海底資源,分析,化学,環境化学
Webサイト http://coffee.geo.kyushu-u.ac.jp/

分野の概要

地球の表層環境は、生物の永い営みにより作られてきました。例えば、酸素や窒素を多く含む空気の組成は生物の存在抜きには理解できません。また、陸、海に循環する水も、生物の作る有機物などの影響で、本来溶けにくい物質を含んでいます。陸の表面を覆う土は、生物の遺骸の集まりです。私たちの身の回りの自然は、生物の営みにより影響を強く受けてきたのです。ところが、生物も自分が変えた世界に影響され、姿や働きがどんどん変化します。地球科学が扱う時間の間には、生物はほほ無限回世代交代をし、あたかも水のように変化してきたでしょう。

一方、人間活動による近年の著しい地球環境変化に目を向けると、その中での生物の変化が将来の環境の状態を左右すると予想されます。地球に存在する莫大な数の生物種が地球の環境にどのような影響を与えるかはまったく未知の領域です。

地球を理解する学問には、今までこのようにお互いに影響しあって変化するもの同士(地球環境と生物)を真っ向から対象とする分野はありません。これが、今からの地球科学に必要な新しい学問分野であると考えています。

この新しい学問にとって、生物は、外部からのエネルギーを利用し、代謝により物質を循環させるものと位置づけることができます。その時、地球の物質の動きや反応を解析する地球化学とエネルギーと化学反応の関係を扱う化学熱力学は、その働きを調べる最も重要な二つの科学的手段です。

研究対象

当研究分野では、地球化学、熱力学、分析化学などを土台にし、生物が地球環境にもたらす影響を理解します。 たとえば、岩石を構成する元素が生物により放たれる過程(風化)、天然水中の元素が生物により変化を受ける過程(水質形成)、海底などの高熱環境(熱水系)における元素の移動と生物の進化、環境が生物に与える影響(フィードバック)、などに注目します。

また、地球の活動に伴って元素が移動や集積するプロセス(資源形成)や地下水の通り道で起こる化学反応、汚染物質の反応や拡散(環境化学)など、上の三つの学問を用いて捉えることができる色々な現象の解明をめざします。