火山科学
激しくマグマのしぶきを噴き上げるストロンボリ火山(イタリア)。マグマの中に入っている高圧の火山ガスの泡の破裂が火山爆発です。私たちはそうしたマグマのダイナミックな挙動を研究しています。(画像をクリックで画像のみを表示)
連続して火山灰を噴き上げる阿蘇山の中岳(熊本県)。地下から次々と上昇したマグマが連続噴火して長い噴煙をたなびかせています。マグマはどのように上昇して火山噴火を起こすのでしょうか?(画像をクリックで画像のみを表示)
研究分野の概要
名称 | 火山科学 | |
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教員 |
教授 下司 信夫 助教 大橋 正俊 |
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研究内容 | 火山噴出物の解析を用いて、地下のマグマの発生・蓄積・移動とそれがもたらす火山噴火のダイナミクスを探る研究 | |
キーワード | 火山,マグマ,噴火メカニズム,噴出物,火山テクトニクス,岩石組織解析 | |
Webサイト | https://sites.google.com/view/kazan-kagaku/home |
わたしたちの目指すこと
火山噴火を引き起こすマグマシステムのダイナミックな活動やその発達過程を明らかにすることをわたしたちは目指しています。たとえば九州には多くの活火山があり、それぞれ特徴のある活動を繰り広げています。なぜそれぞれの火山はそのような個性的な活動をするのでしょう?いままでは静かな火山がとつぜん猛烈な噴火を起こすことがありますが、地下のマグマのどのような挙動がそのような火山活動の変化をもたらすのでしょう?そうした謎に迫ることで、地球の活動をよりよく理解することが私たちの研究目標です。そのような火山の科学的理解を進めることは、いま起きている噴火活動を正確に理解し、適切な火山防災を実現するなど、直接私たちの社会にも役立つ技術開発にもつながってゆきます。
研究対象と手法
マグマを火山に運ぶシステム全体が私たちの火山学の研究対象です。火山が生み出す溶岩や火山灰などの火山噴出物にはマグマの活動の履歴がさまざまな物証として残されています。それをさまざまな物質科学的な手法で解析することで、直接見ることができない地下のマグマの挙動を解き明かしてゆきます。そのために、実際の火山構造や噴出物の産状の地質学的解析、噴出物にみられる気泡・結晶といった組織や化学組成の解析、それらを理解するための数理モデルの構築、あるいは身近な材料を使用したマグマ模擬実験 (アナログ実験)にも取り組んでいます。また、地質学的な解析を通して、火山活動の時間変化を明らかにし、火山というシステムがどのように進化してゆくのかを考えてゆきます。