地球進化史
傾斜した地層(始新世約55-35Ma)の河川堆積物。氾濫源堆積物が赤く見えるレインボー断崖(上甑島・鹿児島県)。(画像をクリックで画像のみを表示)
ジュラ紀付加体中の巨大石灰岩岩体。日本列島の付加体中には超海洋パンサラッサ海の痕跡をのこす地層がブロックとして多く残っている。(右下)メガロドンという厚歯2枚貝が含まれる(球磨川沿い・熊本県)。(画像をクリックで画像のみを表示)
32億年前の海底表層堆積物。太古代の海底は熱水活動が盛んな上、酸素がなくてヘドロ状態の真っ黒い有機物泥がたまっていた(Dixon Island, Pilbara Western Australia)(画像をクリックで画像のみを表示)
研究分野の概要
名称 | 地球進化史 |
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教員 |
教授 尾上哲治
准教授 清川 昌一
助教 佐藤 峰南 |
研究内容 | フィールドワークを基礎とした地球表層環境形成過程の研究 |
キーワード | フィールドワーク,堆積物,地層,化石 |
Webサイト | http://minmin.geo.kyushu-u.ac.jp/ |
研究の対象
私たちの研究分野では、何千年、何億年も過去に形成された堆積岩を主に調べています。過去に形成された堆積岩を調べるためには山や海岸に出かけて行って、調査します(野外調査)。堆積岩の多くは海底で形成されるので、現在の海底に関する情報も重要です。これらの調査から、その堆積物がいつ、どこで、どのようにして堆積し、どんな歴史を経ていま私たちが見るような堆積岩になったのかを明らかにして、地球史的スケールでの環境変動を知ろうとしています。
いっぽう、日本列島はいつ、どうやって出来たのか?太平洋はいつ出来たのか?ロッキー山脈はなぜあんなに高いのか?などといった疑問の解決にも取り組んでいます。この研究では、野外調査がとくに重要です。堆積岩のさまざまな性質に加えて、地層や岩石の断裂や歪みも調べて、どんな力が加わったのかを明らかにしようとしています。この研究では、「いつ?」という問題がとくに重要です。そのため、私たちの研究分野では、主に化石による「時間軸」を利用しながら、地球変動史の研究を進めています。