大気流体力学

コンピュータの中のオゾンホール(画像をクリックで画像のみを表示)

ガリレオ軌道船が撮影した木星の大赤斑と雷雲(左上)(画像をクリックで画像のみを表示)


研究分野の概要

名称 大気流体力学
教員 准教授 中島 健介
助教 野口 峻佑
研究内容 中層大気やその上下大気との相互作用に関する研究、および惑星大気を含む地球流体に関する研究
キーワード 中層大気、熱圏、対流圏、オゾン層、回転成層流体、大規模渦、惑星大気
Webサイト http://fx.geo.kyushu-u.ac.jp/top.html

研究の対象と手法

我々の研究分野では、地球の中性大気の運動に関わる力学や惑星の流体力学について調べています。用いる手法は、理論的考察、数値モデルの作成、数値シミュレーション、観測との比較など、目的に応じて様々です。人工衛星や気球ひいては自作の機器によって得られた観測データ、手元のパソコンやスーパーコンピュータ上で実施された数値シミュレーションデータなどを柔軟に活用し、幅広く研究を行っています。

中層大気科学

地球の大気は、気温の高度方向の変化傾向により、地表から高度10 kmくらいまでの対流圏、そこから高度50 kmくらいまでの成層圏、さらに90 kmくらいまでの中間圏、さらにそれより上の熱圏という4つの領域に区分されます。その中で、高度約10-100 kmの大気は、その上下の大気と異なる様々な特徴を有し、「中層大気」と呼ばれています。そこでは、オゾン層とその紫外線吸収による加熱効果、ならびに下層から選択的に伝播して来た様々な大気波動の存在により、興味深い現象が生じています。また、ある意味で理想的な流れが卓越しており、様々な理論検証にあたっての実験室と見なすことができる一方で、地球環境問題とも密接に関わっています。我々は、上下の大気を繋ぐ、この重要な大気領域での流れの特徴を、深く理解しようとしています。

地球流体力学

大気や海洋、そして惑星内部の流れは、惑星の自転の影響、加熱や重力による層構造、そして成分の蒸発・溶解などのため、日常生活で目にするコップの水などとはずいぶん異なっています。地球の大気・海洋の流れで共通の、基礎となる力学を「地球流体力学」と呼び、回転や成層が流れに及ぼす影響についての統一的な理論がこれまでに構築されてきました。近年では、地球流体力学の応用範囲は、太陽系の他の惑星、そして他の太陽系の惑星、仮想的な惑星上の流れにも拡がっており、時には地球の常識を覆すような現象に出会うこともあります。我々は、太陽系内外の色々な惑星の大気・海洋の運動や雲の構造を、遠い過去や未来も視野に入れて考察しています。さらに、雲や様々な地学現象が励起する地球の振動など、大気以外との相互作用もカバーしながら研究しています。

大気流体力学

コンピュータの中のオゾンホール(画像をクリックで画像のみを表示)

ガリレオ軌道船が撮影した木星の大赤斑と雷雲(左上)(画像をクリックで画像のみを表示)


研究分野の概要

名称 大気流体力学
教員 准教授 中島 健介
助教 野口 峻佑
研究内容 中層大気やその上下大気との相互作用に関する研究、および惑星大気を含む地球流体に関する研究
キーワード 中層大気、熱圏、対流圏、オゾン層、回転成層流体、大規模渦、惑星大気
Webサイト http://fx.geo.kyushu-u.ac.jp/top.html

研究の対象と手法

我々の研究分野では、地球の中性大気の運動に関わる力学や惑星の流体力学について調べています。用いる手法は、理論的考察、数値モデルの作成、数値シミュレーション、観測との比較など、目的に応じて様々です。人工衛星や気球ひいては自作の機器によって得られた観測データ、手元のパソコンやスーパーコンピュータ上で実施された数値シミュレーションデータなどを柔軟に活用し、幅広く研究を行っています。

中層大気科学

地球の大気は、気温の高度方向の変化傾向により、地表から高度10 kmくらいまでの対流圏、そこから高度50 kmくらいまでの成層圏、さらに90 kmくらいまでの中間圏、さらにそれより上の熱圏という4つの領域に区分されます。その中で、高度約10-100 kmの大気は、その上下の大気と異なる様々な特徴を有し、「中層大気」と呼ばれています。そこでは、オゾン層とその紫外線吸収による加熱効果、ならびに下層から選択的に伝播して来た様々な大気波動の存在により、興味深い現象が生じています。また、ある意味で理想的な流れが卓越しており、様々な理論検証にあたっての実験室と見なすことができる一方で、地球環境問題とも密接に関わっています。我々は、上下の大気を繋ぐ、この重要な大気領域での流れの特徴を、深く理解しようとしています。

地球流体力学

大気や海洋、そして惑星内部の流れは、惑星の自転の影響、加熱や重力による層構造、そして成分の蒸発・溶解などのため、日常生活で目にするコップの水などとはずいぶん異なっています。地球の大気・海洋の流れで共通の、基礎となる力学を「地球流体力学」と呼び、回転や成層が流れに及ぼす影響についての統一的な理論がこれまでに構築されてきました。近年では、地球流体力学の応用範囲は、太陽系の他の惑星、そして他の太陽系の惑星、仮想的な惑星上の流れにも拡がっており、時には地球の常識を覆すような現象に出会うこともあります。我々は、太陽系内外の色々な惑星の大気・海洋の運動や雲の構造を、遠い過去や未来も視野に入れて考察しています。さらに、雲や様々な地学現象が励起する地球の振動など、大気以外との相互作用もカバーしながら研究しています。